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スーツのフィッティング・前編

リベラーノで仕立てたモヘア混のスーツです。

硬いモヘア混の生地でタイトなフィッティングで仕上げられた1着は、生地のコシが抜けて柔らかくなり、身体に馴染むまでに時間がかかりました。5年が経過し、ようやく着易くなった感があります。

自身の姿を俯瞰すると、

・パンツの太腿には少々ゆとりが必要。

・ベストの釦数を一つ減らしVゾーンをもう少し広く取る。着丈ももう少し短くして、脚を視覚的に長く見せるべき。

など次回のオーダーに向け気付きも多々あるものです。

身長が低く頭が大きい。腰の位置も低く脚が短い。という自身が生まれ持った個性という抗えない現実、或いはコンプレックス、、、と向き合い、自分が一番美しく見えるポイントを探求し続けています。ですから、ジャケットの着丈や肩幅、ベストの着丈とパンツの股上の関係性、、、等々とことん拘っています。

例えば肩幅は狭ければ頭の大きさが強調されてしまいますし、パンツの股上が浅くベストが長ければ当然脚が短く不恰好に見えてしまいます。

それは工場製のパターンオーダー・スーツであっても同様です。ですから、一人一人のお客様と真剣に向き合い、生地の特性も考慮し、最適なバランスを考えてお作りするよう心がけております。

クールビズも終盤。スーツのフィッティングについて改めて見つめ直さなければ!と思う今日この頃です。

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